既に年も明けたので昨年の事になりますが、
浅生監督のブログで、ロメロ監督の話題が取り上げられていました。
「ゾンビ」のことも書かれてて、コメントしようかなぁと思ったのですが、
自分の思い出話しか浮かばないのです。
まさか、ひと様んチでダラダラと思い出話を書く訳にもいきませんものねぇ。
気になりつつも書けずにいたら、しばらくしてまた「ゾンビ」の話題が出てたんです。
あぁーこれは「ゾンビ」が呼んでるなぁ~って思ったんですよ。
だからといって特に何もできずにいたんですけどね。
でも、この度帰省したおりに、昔「ゾンビ」を観た映画館の前を通ったら、
映画館が無くなってたんです。ま。それで踏ん切りがついたんですよ。
書きたいと思ったときに書いとかないと、次は無いかもしれないんだな!…って。
ストーリーはほとんど覚えてません。けど、言えるんです。
「今まで観た映画の中で、No.1は何ですか?」と聞かれたら「ゾンビ!」と即答します。
印象深いシーンが一箇所あっただけなんですよ。
だけどそれは、その後の私の趣味嗜好を決定づける最高のシーンだったんです。
そして、それが Yama ! さんに繋がると気付いたので、コッチで書いてみました。
さて、私はホラー映画は苦手です。見ません。TVCMも勘弁してくださいって思うほどです。
そんな私が「ゾンビ」を観てしまったのは、高校生のときでした。
初デートで観たんですよ。乙女な私は「怖いからヤダ」って言えなかったんですね。きゃっ。
田舎の映画館だから、2本立てでした。
ストローの付いたコーラなど売ってないので、缶コーラを買って入館しました。
そのシーンは白っぽい建物の中だったと思います。周りにはゾンビがうじゃうじゃいて、
隙間のような狭い空間に、追い詰められた男の人が二人でいるんです。
向かい合って、お互い壁にもたれるようにして座ってるんです。
で、一人は襲われて怪我をしてて、もうすぐ死んじゃいそうなんですよ。
(死んじゃうとゾンビになるんです。そしてゾンビを殺すには頭を撃ち抜くしかないんです)
息も絶え絶えな彼が、目の前の男の人にライフルを渡して言うんです。
「俺はもうすぐ死ぬけど、ゾンビにはなりたくない。」って!
「だから俺を撃ってくれ…。」って!
どひぇーーーーーっ。こうして今思い出しても感極まります。
どうですか、これ?最高でしょ?
遠い昔に一度観たっきりですのでセリフは違うでしょうが、ニュアンスはこんなです。
男の人は、躊躇しつつも渡されたライフルの銃口を彼の頭に向けて構えるんですよ。
死んだらゾンビになってしまう。だから、息を引き取った瞬間に撃たなければならない。
ゾンビになっちゃったら死ぬより可哀想だ!だから、その前に撃ってあげなければならない。
撃たなきゃいけない。ちゃんと撃ってあげなきゃいけない。
今、まさに死んでいく彼に、労いの言葉をかける余裕もないのよ。
そして、カクンって項垂れて彼は死んじゃうの。
1秒、2秒、ほら早くっ!早く撃たなきゃ!早くっ!早く撃てってば!
早く!!!!撃てねぇーーーーーっっ!!
きゃぁああああああああああっっっ!!!!
私の手にしていた缶コーラは、私の口元に届く前に水平になってしまい。
その中身はドバドバと流れ出し、私の顎から首から胸から腰までコーラ色に染めてくれてました。
あまりの感動と恐怖で、状況に気が付いてからも缶の角度を変えることができなかったんです。
半分以上残っていたコーラで、私はすっかりびしょ濡れでした。
もちろんデートは打ち切りです。同時上映のもう1本も観てません。何だったのかも知りません。
補足。この男の人も死んじゃった彼も、確かSWATの隊員なんですよ。ほら、いいでしょ(笑)。
ちなみに、この男の人が主人公だったかどうかもよく覚えてないんですけどね。
結論。主人公の男の人の傍にいて、死んじゃう、もしくは死にそうになる。
甘ったれた友情はなくていい。主人公に命を委ねる、または命運を握られてたら最高!
そんな役どころを好きだと思うようになったのは、このシーンを観てからだと思うんですよ。
だから、Yama ! さんが好きなんだな。
おっと、そこに繋がったんですか? うん。
ましてこのルーツを思い出させてくれたのが浅生監督だから、なお更繋がるでしょう。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ぜひ、勇気があるかたは「ゾンビ」ご覧になってみてください。感動しますよ!
私もまた見たいんですけどね~。怖くて見てらんないんです。