本日の感想は、いつにもまして作品の本筋から遠く離れております。ご了承ください。

さあ、やっと見ました「オートリ4」。
金銀兄弟による素晴らしいブラコンものでございましたよぉー。
銀造がどれほど金吾兄ちゃんを愛しているか！
これでもかとばかりに見せてくれます。
だって銀造ってば二言目には、「兄ちゃん♪」を連発するんですよ。健気だわぁー。

さらに、まさかあんな追想シーンまであるとは思いませんでしたし。
辻監督ごちそうさまでした。


なのに、金吾兄ちゃんは、
「惚れたんだよ…オートリに」とか言って、
花札の桐の札に描いてある鳳凰の絵を思わせぶりに指でなぞってるんですよ。
しまいには、
「会いてぇ…。早く会いてぇなぁ、オートリ」って呟いてるし！

ふざけんな金吾ォー！！d(｀ω´)/
お前には可愛い（？）銀造がいるじゃないかぁー！
よそ見するとは何事だぁー！ムカぷんぷん。


その点、銀造が兄へ寄せる愛は、まっしぐらです。
「兄ちゃん泣かした奴、赦さなぁーい！」
と、喉輪かまして持ち上げ、サバイバルナイフでやっつける気満々です！

ところが、そこへ現れた金吾兄ちゃん。
「やめろっ！銀造！」
何ーっ！？やめるな銀造！やっちまえー！ヾ(｀ε´)ﾉ

「そいつは俺の獲物だ…。は・な・せ。」

ぅほっ！？
せっかくの状況に水をさすアホ金吾に、バカ野郎ーと思ったのですが、
わたくし…ほんの数瞬でメロメロになってしまいました。

この「はなせ」の言い方がイイ！
すっごくイイ！

「はぁ・なぁ・せ。」

ちょっと母音を引き摺った感じの言い方なのよねぇ。
おそらく、少々オツムの足りない弟に分らせるためなのでしょうけど、
一つ一つの音を区切って、ゆっくり言い聞かせるように告げてるのよ～。
そこに、この兄弟の生きてきた歴史を感じるじゃありませんか。

「3」で言ってたじゃないの。
「これからは二人だけで生きていくぞ」って。
きっと昔から、銀造は金吾の言うことしかきかないんですよ。
でもって、金吾の言うことなら何でもきくのサ。


でね、いいなぁーうんうん。って一人で納得しながら見てましたら、
その直後に、また金吾に見惚れちゃったんですよ！

駄々を捏ねる銀造にめちゃくちゃ呆れてたときの、
金吾の目の動き。皺の寄せ方。微かな首の角度。緩んだ口の開けっぷり。

呆れて、呆れて、呆れて…。
ハァ～。けど、コイツは俺の弟なんだよなぁ。
っていう金吾のズバリ深層心理！
ただあっけにとられてるだけじゃないんですよ。
受け入れてるのよ。そんな銀造を！だって弟だもん。

ここ、セリフも無いし、特に際立つシーンでもないんです。
なのに、とってもイイですよ。好きですね。
あぁ～。やはり私は金吾の虜。恋の奴隷。
なんだかんだ言いつつ、やっぱ金吾イイわ～。

この一連のシーンの金吾は、ほとんど正面向きです。
だから、じっくり見ることができます。お楽しみください！
監督さん、カメラさん、ありがとう！