最初の頃…。仮にも「ムラマサ」という名の作品であり、
周りのみんなが様々な刀剣を手にしているというのに（銃や輪っかもありましたが）、
霧生くんって、いつも素手で闘っていて不憫だな～と思ってました。
傀儡を手にしてからも、短いな～と拗ねてみたりしてました。（陰縫よりは長いか（笑））
※ただし、虐げられること自体は大好きなので、口を尖らせつつ喜んでたんですけどね。

だけどそれって、なぁーんにも分かってなかったって事に、夕べ気付いたんです。
短いからこそ、腕や脚が活躍する出番があるんですよね。
霧生くんは、傀儡で斬り付けることもあるけれど、それは稀なんです。
どちらかというと、相手の刃を受けるため、あるいは払うために使ってる方が多いんですよ。
※短刀はそんなもんだろう～なんて思っちゃダメ。だからこそ霧生くんならではなのよ！
霧生くんの攻撃は蹴りが主体です。前蹴りも横蹴りも回し蹴りも何でもござれです。
または鞘を握った左手で殴り付けるのも有りです。（結構痛いよね、きっと）
もし霧生くんが長ーい刀を持っていたら、違う闘い方をしていたのでしょうね。
きゃー今の後ろ回し蹴りカッチョエー♪なんて思うこともなかったのかもしれません。
ほら。そー思うと傀儡が短くて良かった！って痛感しますでしょ。
※でも別のカッコ良さがあったかもよ、なんて思わなくて大丈夫！又さんがいますから(*^^)v

そういえば素手だった頃、あんちゃんと対峙するといつも低く構えてたじゃないですか。
大きく開いた脚も、落とした腰も。
前方に翳した腕も、背部に回された腕も、そしてその先の指も。
なんもかんも、アレ、カッコよかったもんねぇ。（いつも負けてたけど。）
身体のすべてを使って闘う霧生くん。殺陣は肉体の芸術じゃ！

さて、ひとまずタッグマッチが終わったので、霧生くんに駆け寄る楓ちゃん。
「霧生さん…。」
そんな楓ちゃんに、
「兄貴を探していて出くわしたまでだ。」
とかなんとか言っちゃってサァー。何、格好付けてるんですか霧生くん！
兄ちゃんサイドに肩入れしてるわけじゃないんだぞ。と、
楓ちゃんが心配で助けたわけじゃないんだぞ。と、
敢えて言い訳するあたりが、いかにもそのとおりですと言ってるようなもんです。
初見の際には、霧生くんをフェミニストだと書いていたのですが、
チャウチャウ。たんなるウブちゃんだったんですね。

そんな霧生くんですが、あんちゃん一筋であることに変わりはありません。
「たったひとりの兄妹を助けたい…」
という言葉を聞き、お約束の反応を見せる霧生くん。素直ないい子に育ったねぇ。
けど霧生くん、気を付けた方がいいですよ。
360年前にいるあんちゃんは、貴方が傍にいないから、ぶちキレてます。情緒不安定です。
さっきも林の中で刀を振りまわしながら、
「霧生っ！霧生、どこにいるーーーっ！！」って凄い勢いで喚いてましたよ。
や。霧生くんはどこにも行ってませんって。あんたが居なくなったんですってば。
まして霧生くんがいなくて淋しがってるんじゃなくて、いないことを怒ってるんですもの。
まぁーなんて身勝手な…。こりゃ会えたら会えたで、大変だよ～。
「俺ももう少し兄貴を探してみる」
だなんて、それでも会いたいのね。本当に健気ないい子に育ったわねぇ。

それにしても霧生くんの移動手段は、常に“足”のみです。
どれだけこの林の中を探し回っているのでしょう。と一旦はのん気に構えていた私ですが、
しょーもないところで、嫉妬しちゃってました。
「バカだねぇお前…。」
って、才蔵さんがミミズクの肩に手をついて呟くんですよ。
あーーーーー。それヤダ。それ違う。なんか悔しい！